Tourbillon's Mark

忘れちまった事も忘れないために。私感と妄想と悪ふざけで備忘録。

シュタインズゲート STEINS;GATE

STEINS;GATE -シュタインズ・ゲート-:コンプリート・シリーズ 廉価版 北米版 / Steinsgate: Complete Series Classic [Blu-ray+DVD][Import]

 

 

ずっとパンク音楽をやってたんです。初めて女に振られた反動で、パンク音楽を初めて振られて悲しい、悲しいって歌っていたらいつの間にか人が周りに集まってきて、それがイベントになって、いつのまにかそれがおれのプライドになって、勘違いして、上京して、失敗して・・・

 

失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した(一回やりたかった)

 

 

初めて「かまいたちの夜」をやったのは確か高校生の頃だった。弟と一緒にやった。はまって全部のエンディングを見るまでやった。ふえーおもしれえな、サウンドノベルってすげーな、ってなってそこからは色んなサウンドノベルをやった。だから「街」にリアルタイムで出会えた。それまであんなに面白いゲームやったことなかった。昔はフローチャートなんてなかったから、必死でザッピングポイントをおれがメモして、弟がプレイするみたいな夜が続いた。最高だった。ダンカン最高。北陽かわいい。

 

少し時間は流れて、音楽を初めて、上京して、んで失敗した。ある日の退屈な休日に弟から電話が来た。

 

ひぐらしのなく頃にって知ってる?」

 

どうやらあらゆるサウンドノベルをやり尽くした弟は同人ゲームに手を出したらしい。体験版をやったらはまっちゃって、今から虎の穴というヤバイ場所に行くという。だがおれは違うから!ロリコンじゃないから!といった内容の電話だった。後日ゲームのCD-ROMを渡された。やってみろと言われた。やってみたらドン引きした。イラストが下手!背景処理が下手!誤字多すぎ!しかしストーリーに惹かれて、最終的には二十四時間寝ずにプレイしていた。面白い。やばい。オタクやばい。いろいろ調べてみたら、年に二回オタクのお祭りがあってそこで新作を発表しているらしい。(コミケのこと)

 

正直敗北感があったよ。そんなペースでものを作れるなんて。おれはクリエイティヴな業界の学校に通っていたが、そんなペースで作れるやつはそうそういなかった。

 

んでひぐらしのアニメ見るようになって、あれこれあって、あっという間にオタクにジョブチェンジした。銀魂おもしれー!とらドラ!おもしれー!つって、にわかライフを満喫していて、んでシュタゲをアニメで見た。どちらかというとギャルゲっぽいと聞いていたので敬遠してゲームはプレイしていなかったのだ。もともと映画が大好きで、なおかつSFが好きだったおれはシュタゲにはまり、アニメの一話をみた後でゲームを始め、アニメより先にゲームの方でエンディングを迎えた。いやー面白かった。ひぐらしほどじゃないけど面白かった。厨二病という言葉にそこで初めて出会った。

 

でもね、アニメの最終回で物語に没頭していく中で、凶馬が大見栄を切ったシーンをみて、はっとしたんだ。

 

おれがステージの上から見ていた風景は、厨二病の凶馬が見ていた風景と大差ないんじゃないか。音楽で世界を変えてやるなんて大見得を切ってるパンクスと、世界の支配構造を変えようとしている凶馬に、どれだけの違いがあるというのか?

 

正直ショックだったね。価値観がひっくり返った。線を引いておれは大丈夫って思い込もうとしてたのかな?って感じた。

 

自分の醜い部分を、逆説的に見せつけられた想いでした。

 

差別はだめだ!ヘイトスピーチはやめろ!と所謂あの頃、パンクの人たちは行動を起こしたけど、結局双方線を引いて罵り合ってるだけじゃね?って感じたんだよね。もちろん双方の主張は理解できるんだけど、話し合うほど個人的なところでエキサイトするから、ほんとは論点はそこじゃないんだよね。話し合えば話し合うほど両者は離れていく。ヘイトとか関係ない。オタクとパンクスの価値観の喧嘩なんだよね。だからあの喧嘩に意味はない。ロジカルに差別を語ったところで何も解決しない。自分自身の話を双方がしないと。腹割って話せなかった時点で両者痛み分けにしかならないよ。どっちが悪いって話じゃなくてね。

 

 

 

・・・あれこれ語ったけど、エンターテインメントとしてまじでお勧め出来る作品です。末広町に住んでみたいなあ。